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MATAL ART FACTORY COCOON

工房COCOON(コクーン繭)

RING

工房COCOON(コクーン繭)

UZU~小春日和~

小野寺さんは秋田公立美術工芸短期大学、工芸美術学科に入学後、工芸素材の色々なコースを体験する中で、とても金属に興味を持ったそうです。彫金と呼ばれる金属の工芸技術に興味を持ち、卒業後は加工技術として優れた伝統工芸を学ぶため金沢卯辰山工芸工房の技術研修生の募集に応募し、研修生として受け入れてもらいました。

「加賀象嵌は象嵌の一種で、主に金属に施す象嵌として17世紀に京都から金沢に伝えられたものです。 私の学んだ金沢卯辰山工芸工房は、1989年に金沢の優れた伝統工芸の継承発展のために設立された文化振興施設です。ここでは主に加賀象嵌や鍛金の技術を修行すること2年、さらに1年間学び、合計3年学びました」

2001年には第57回金沢市工芸展で「宗桂会賞」を受賞。2002年花巻市美術選奨受賞など多くの作品展にも出展しています。

「私は伝統工芸を学んだ上で、自分のオリジナルな作品作りのため、2005年に地元花巻に戻り、自宅件工房COCOON(コクーン 繭)を開設しました」

見せていただいた小野寺さんの作品は、金属の冷たさを感じさせない風合いからは、金属とは想像できないほどの柔らかさを感じさせ、金属素材のイメージが一新される作品で、見る者を喜ばせてくれるものです。

工房では金属素材を使いクラフトやジュエリーも制作しています。

「今でも初心は変わらず、展示会では自分の作りたい作品を発表しています。またお客様のご要望により、オーダーメイドのリングや、世界にたった一組しか無いマリッジリングなど、金属に関連のある様々な作品も作っています」

工房は金属工芸を学んでみたい人や、本格的に金属加工を楽しみたい人のための教室も開いています。

MATAL ART FACTORY COCOON
〒025-0006 岩手県花巻市松園町425-1
cocoon-0930@ezweb.ne.jp


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木口木版 菅原

林風舎

銀河鉄道の夜・四次元

林風舎

マグのリアの木
(宮沢賢治、マグノリアの木より)

菅原はじめさんが当初目指したのは、グラフィックデザイナーです。専門学校を通じてパリに進学、帰国後はデザイナーとして就職しようとしますが、クライアントとの表現の間に葛藤を覚え、故郷の遠野市宮守町(旧宮守村)に帰郷。

将来の道を模索していた時、花巻文化村で美術家・木版画家の井堂雅夫に出会い師事。同年、岩手県第1号のNPO法人となった花巻文化村と京都の版元「歓栄堂」の職人に木版画を学びました。その頃、秋田のギャラリーで木口木版と出会います。自らの表現方法に合った技法だと実感し以来少しずつ創作を続け、現在は花巻駅のすぐ近くにある林風舎に勤めながら、自らの作品も展示しています。

菅原さんの版画は木口木版と呼ばれ、西洋で蔵書印(EX-LIBRIS)を作るために生まれたものです。木を縦に割った版木を使用する一般的な板目木版とは異なり、木を木目と直角に輪切りにした面を使います。輪切りですから、どれ一つとっても同じ版木はありません。木の大きさや年輪のかたちも違い、とても面白いものだそうです。摺りには黒のみを使用し、白と黒のみで表現しています。

版木はサクラやツゲ材のような硬い木を使用し細かな図案を彫るため、主に銅版画に用いる道具であるビュランを使って彫ります。はじめに木の年輪や表情から構想を練り、サンダーをかけて版木の全体を磨きます。「これは私なりのやり方です。この全体を磨き上げる工程で木が私に語りかけてくるような楽しみもあります。」この作業が終わって、いよいよ版木の下書きにとりかかります。大きなイメージを下絵に描き、裏返してカーボン紙を挟み、版木にトレースします。他の細部の表現は、彫りながらイメージを広げていきます。

「輪切りにした木を使うため、あまり大きな版木が得られませんが、木それぞれの表情があり面白いですよ」と話す菅原さん。2001年岩手県芸術祭版画部門部門賞、2002年岩手県芸術祭版画部門奨励賞を受賞。今は、新たなテーマとして木口木版での曼荼羅の可能性を思案中、従来の曼荼羅とは一味違う独自の版画に想いを巡らせています。菅原さんの新たな活躍が楽しみです。一部の作品は花巻市の林風舎においでいただければご覧いただけます。また、時間があれば菅原さんとお話も出来るかもしれませんね。

菅原 アトリエ(自宅)
〒028-3171 花巻市石鳥谷町中寺林7-69-27

林風舎
〒025-0092岩手県花巻市大通り1丁目3-4



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工房 Carpentry 優遊結(ゆうざん)

優遊結(ゆうざん)

唐辛子のマスコット(木彫)
ホオノキ/色うるし塗り

優遊結(ゆうざん)

葉っぱの小皿(木彫)
ホオノキ・ケヤキ/カシュー塗り

優遊結(ゆうざん)の千葉さんは小学生時代に見た岩谷堂箪笥に魅せられ、中学卒業と共に木工の道に進もうと考えていたそうです。周囲から「せめて高校ぐらいは出といたら」といわれ、気がついてみると大学生に。卒業と共に一旦は家具の製作会社を就職先に選びましたが、木工への思いは捨てがたく、離職したのを機会に木工作家の道へ。

木工の仕事をするにあたり、特に師匠を持たず独学で技術を身につけました。木に関する事で判らなければ、その都度木工の専門家を訪ね、教えを請いました。漆塗りは宮古市にある漆芸美術館へ1年ほど習い、現在の工房を開いたそうです。木の素材が生きるものはないかと考え、木の木目を生かした時計を思いつきました。素材の木を選び、丹念に磨き、そして切り抜き、漆を塗り、シンボルの唐辛子をあしらい、最後に時計の仕掛けを施して完成させます。一つの作品が出来るまで、かなりの時間と材料費がかかります。かといって売値を高くするわけにはいかないので価格を抑えて販売。作品は思いの他売れましたが、製作する労力は値段以上でした。

木工作家が作る手作りの作品は、すごく手間がかかるものですが、購入する人と作る人との隔たりを感じて悶々とした日々を送っていました。そんな時に出会ったのが木彫りです。千葉さんは体験工房を開いたいきさつを語ってくれました。「岩手県内にも色々なサークルで多くの人が関っており、やってみたい人はさらに大勢います。自分で作ってみれば楽しさや物作りの難しさもわかってもらえるし、木工の大変さや木工家の作品の素晴らしさがわかってもらえるのかなとも考え、これを私の工房でやっていこうと考えました」

木彫りは、デザイン・材料加工・木彫り・塗り上げの工程があります。参加者に女性が多いため、デザインや木彫り作業に問題はないのですが、材料の加工に苦労したようです。木には色々な種類や材質の違いがあるため、それを知るため工房ではすべての工程を体験することにしました。

「木の選び方や加工は、私が独学で勉強したころ、多くの木工に携わる人との出会いから学びました。女性では難しい材料選びや危険な材料加工といった部分を含む全行程を提案していきたいと考えています。それがひいては木工の専門家のすごさを理解してもらえるのではないかと考えています」

優遊結(ゆうざん)は、デザインから材料加工・木彫り・塗り上げの工程まで全てをおこなう数少ない工房です。作家の木にかける情熱を感じてきました。

Carpentry 優遊結(ゆうざん)
〒020-0127 岩手県盛岡市前九年3丁目27-50



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阿都麻焼(あずまやき)悠工房

阿都麻焼(あずまやき)悠工房

日常使いの器でありながら
女性が描かれているのが特徴

阿都麻焼(あずまやき)悠工房

ほのかな明かりが見る人の心を和ませる

南洞史朗さんは高校卒業後に東京の工芸専門学校で技術を習い、卒業後は絵柄の美しさで知られる石川県の九谷焼へ。オブジェから雑器まで幅広く作っている窯元で5年間修行しました。昭和58に故郷衣川に戻り窯を開きました。

「源平盛衰記の中に登場する袈裟御前と呼ばれる美しい女性で幼名が阿都麻。衣川にゆかりがあり、阿都麻(あずま)という響きにひかれ、私の焼き物を阿都麻焼としました」と語る南洞さん。作品には、日常使いの器でありながら、女性が描かれているのが特徴。繊細でありながら力強さを感じる線で描かれた、女性の絵付けはまさに阿都麻を彷彿とさせるものです。

日常使われる器とは違う作品も見せていただきました。ほのかな明かりが見る人の心を和ませる夢明かり。また、作品の中には依頼を受けて作るものもあります。平泉中尊寺の藤原氏の宴で毎夜使われたカワラケ。「カワラケは素焼きで焼く温度が低く、上薬を使わないため水がしみこみます。使う前に2時間ほど水に浸し、器に水分が飽和した状態で使う物です」と作品によって焼く温度や粘土の違いなども教えていただきました。

普段は、ここ衣川の工房で作品を作っていますが、時々は展示会にも出かけます。世嬉の一酒造「黄金の国陶芸展」や宮城県村田町「陶器市」には1年に一度は出かけ、仲間達とのふれあいも楽しみながら、ゆっくりと作品作りを行っています。阿都麻焼(あずまやき) 悠工房は国民宿舎衣川荘の直ぐ近くにあります。こちらにおいでの際はお気軽にお立ち寄りください。

阿都麻焼(あずまやき)悠工房
〒029-4427 岩手県奥州市衣川区陣場下
TEL 0197-52-3121



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アトリエ木(MOKU)

アトリエ木(MOKU)

羊毛の風合いを生かした心和む小物

アトリエ木(MOKU)

木彫りのブローチ

宮古市川内にある「アトリエ木(MOKU)」の木村さんは、30数年前の洋裁学校在学中に盛岡市の中村工房でホームスパンに出会いました。それから10年間工房で働き、その後独立して草木染のホームスパンやフェルト製品を作っています。

「ホームスパンは草木染の色と生地の風合いを大切に考えた作品を心がけています。20年前から始めた手作りフェルトの小物は、服地など織物ばかりの展示会場に羊毛の風合いを生かした心和む小物があればホームスパンの良さをもっと身近に感じて頂けると思い作り始めたものです」

5年前からは絵画を中心とした美術活動をしている娘のキムラアサギさんと合同で「木羊日(もくようび)」としても展示販売を始めました。「木」を素材とするアクセサリーと「羊」の毛を素材とする織やフェルトを、「日」々の暮らしに使って頂けるようなものを目指して製作しています。娘さんは主に、切手ほどの大きさの額縁に彩色を施した、ミニチュア絵画のようなブローチ等を木彫りで作っています。

この「木羊日」という名前は、くらしの特選街に出店されている木工家、「東北巧芸舎」の佐藤さんに命名いただいたそうです。

「アトリエ木(MOKU)」としての展示販売は年1回のペースで盛岡を中心に行っているそうです。28回目となる今年は12月に「木羊日」として盛岡市の盛久ギャラリーで展示会を予定しています。この他に毎年、グループ展「雪月花」では仙台や東京など県外を中心とした展示もしているとの事。これからも使って喜ばれるホームスパンを提供していきたいと話していました。

「アトリエ木(MOKU)」の工房は一般公開していません。作品や展示会のお問い合わせは電話でお願いします。

アトリエ木(もく)
岩手県宮古市川内
TEL 0193-75-2333


あすみ工房

あすみ工房

あすみ工房

あすみ工房

あすみ工房

高校時代に美に興味を持ち東北生活文化大学生活美術学科に進んだ小山さん。自由な校風もあり、絵画はもちろん彫刻やデザイン、工芸のなど多岐にわたり美術全般を自由に学びました。「最初から陶芸をすると決めていたわけではありませんでしたが、平面より立体、そして不定形の粘土から想いを形にしていく事がとても気に入りこの世界に進むことを決心しました」

卒業後は宮城県蔵王町にある蔵王焼万風窯の豊原弘之氏に師事。ここでは蔵王山麓の土を運び粘土を作り、電動ロクロや手びねりで色々な作品も作り、わらを燃やし灰にして釉薬を調合することも、穴窯を焚くための赤松を運んで薪割も行い、日々陶芸に明け暮れる毎日でした。年2回、春と秋の穴窯の火入れの時には先生の知り合いや生徒達が大勢集まりお祭りのようで5日間にも及ぶ窯焚きの盛り上がりと緊張、窯出しの際の興奮は特別なものだったそうです。またお客様との交流は楽しくも学ぶ事が多い経験であり、5年間で陶芸に関する全てをここで勉強したそうです。

独立にあたり師匠から「落ち着いてから窯を開くのでは、何時までたっても開けない、岩手で直ぐに窯を開きなさい」との言葉もあり、平成15年(2003)にあすみ工房を開き今年で7年目になるそうです。「わたしの工房では日常食器を中心に灯油窯で焼いていますが、このときの作品づくりが原点になっています」

小山さんの作品は必ず故郷、石巻の土を混ぜて作ります。大学卒業の制作に取り組む時、生まれ故郷の土を作品に使うことを考え、最初は石巻市内の粘土を探して歩き見つけた粘土を使って作っていたそうです。ところが同じ粘土が実家にもある事がわかり、今はこの粘土を混ぜて使っています。

小山さんは子育てもあり一関市を中心に地元で活動しており、工房のほかには近くの道の駅厳美渓や市内の温泉などでも作品を求めることができます。展示会は世嬉の一酒造【黄金の国陶芸展】、ギャラリー土夢【女流作家に5人展】また1年に1回は地元を離れ平成9年大学を卒業した仲間達と行う仙台メディアテークでの【ライフワーク展】には普段とは違う作品も出品しています。また万風窯時代のように陶芸の面白さを伝えてゆきたく陶芸教室も開いています。厳美渓に遊びにいらした際は気軽にお立ち寄りください。

あすみ工房
〒021-0101 岩手県一関市厳美町八幡沢58-1
0191-29-3300


磁器 杏工房

コーヒーカップ

コーヒーカップ

釉裏彩野葡萄文蓋物

釉裏彩野葡萄文蓋物

杏工房は夫婦で工房を営んでいます。磁器の作品を作り続けて25年。渡辺琢哉さん・渡辺万里さんがそれぞれを分担して作品作りをしています。杏工房の名前は万里さんがつけました。「昔おばあちゃんが作ってくれた杏梅の梅干やジュース、ジャムを楽しみ、小学生の頃、種とビーズを使い簾を作った思い出が物作りの楽しさと結びつき迷わず名前は杏工房にしました」

万里さんは幼い頃の想いもあり、手に職をつける道を選択したそうです。専門学校をさがしていた時、唯一あったパンフレットが瀬戸の愛知県瀬戸職業訓練校。1年間集中して窯業について学んだ後、瀬戸で9年絵付けの仕事をしながら、空いた時間を利用してはご自身のアイデアを生かした磁器の雛人形作りを始めたそうです。その後、両親の勧めもあって盛岡に工房を構えました。

今では焼き物のお雛様も色々ありますが、当時はめずらしく、まして磁器で作ったお雛様は少なかったようです。なかには毎年新作を待っている方や、女雛・男雛に合わせて三人官女などを追加してくれるお客様もいるそうです。その他、動物をモチーフにした作品も渡辺万里作として喜ばれています。

琢哉さんは愛知県瀬戸市生まれ。瀬戸は言わずとしれた焼物の町。お父さんも焼物の仕事をしており、琢哉さんは物心ついた時には既にこの道を職として考えていたそうです。愛知県立瀬戸窯業高等学校専攻科に進学して技術を学び、その後陶画師の秋野一歩先生に師事。万里さんとの出会いもあり、盛岡で暮らす事を決心。

「窯業原料(磁器土等)がどこにいても手に入るようになったので盛岡で磁器製作をすることに支障はありませんでした。昔は土を購入するにも自分で取りに行くか、トラック一台分の仕入れのため土を送るのが大変でした。幸い私が来る頃には宅配便のおかげで磁器土や原料は送って貰えるのでどこででも出来るようになりました」

盛岡に移り住んで2000年には(社)日本工芸会正会員に認定され、日本伝統工芸展、東日本伝統工芸展、朝日陶芸展、東海伝統工芸展、盛岡手づくり村大賞等に入選、入賞。染付け、釉裏紅の技法を主に磁器の作品を作っています。

二人それぞれの作品作りと別に、杏工房としての共同作品があります。それぞれが得意な分野を分担して作品を作ります。琢哉さんがロクロで成形し万里さんが野に咲く花や、山野草を中心に絵柄を描き仕上げます。淡い色とやわらかさに万里さんの特徴があります。

杏工房での展示会の場合は二人のそれぞれの作品はもちろんの事、杏工房の二人のコラボ作品も一度に楽しめるものです。二人の息のあった作品がこれからも多くの方に親しまれることでしょう。

杏工房
〒020‐0834岩手県盛岡市永井22-1-4